精神疾患を克服するために-食事の重要性-

前回のテーマ『心療内科に通っても精神疾患は治らない』で、私は精神疾患を根本的に克服するためには食が最も重要とお話ししました。

なぜ精神疾患を治すのに食事が一番重要なのでしょうか?

それは、科学的に精神疾患は脳内の神経伝達物質が減少し、神経伝達が正常に作用していないことで引き起こるものであり、この脳内の神経伝達物質を作るには食物からの栄養を補充する必要があるからです。

一般的には薬を飲めばその物質が増えると思われているのですが、実はそうではないのです。

ここが落とし穴だと思います。

薬は現存している物質を留めておく(再利用)しかできないため、そもそも物質(栄養となる材料)がなければ全く意味がありません

だから先にお話したように、食物からの補充が第一条件となるのです。



私がうつ病を克服したきっかけは心理カウンセリングであったのですが、本当の意味で病気を脱することができたのは、広島で心療内科医をされている藤川徳美先生の著書『うつ・パニックは「鉄」不足が原因だった』に出会ったからでした。
藤川先生はこの中で
「精神医学の教科書に、食事のことは登場しない」
「そもそも医学部では栄養のことを学ばない」
と述べられている。

つまり、医師の大半は栄養の知識に関して詳しく知らないから指導できない=根本的解決の方法を知らないのです。

臨床で多くの診療科の医師と関わってきた私からすると、この「医者は栄養のことを知らない」のはとても頷けます。

病院で勤務していた頃を振り返ってみると、医療従事者の食事は望ましいものではありませんでした。
実際に大きな病院へ行ってみていただくとわかると思いますが、病院内にはコンビニが入っており、昼食時になると医療スタッフが長蛇の列をなしてコンビニ食を買っています。
買っているものはカップ麺や丼もの。
食の重要性を理解していれば、どんなに忙しくてもコンビニ食やインスタントを毎食食べるという選択にはならない(というよりできない)と思うのですが。。

かく言う私も、一時はコンビニサラダを買っていたり、お弁当を持参と言っても中身のサラダがスーパーで買ったカット野菜であったりと、散々でした。
(この食事内容のお話は別テーマでお話していこうと思います。)

また、臨床現場では「栄養=カロリー」の概念しかなく、生きていく上で必須のビタミン・ミネラルは全く見向きもされていません。
強いて言えば、ナトリウム、カリウムが血液検査上重要視されているくらいです。



医療従事者の栄養に関する話になってしまったので、話を元に戻そうと思います。

私たちの身体は食べた物で出来上がっているため、体の不具合を根本的に治すには食べる物を変えるしかありません。
ではどのように変えたらよいのか。

精神疾患に関してはっきりと言えることは、皆糖質過多+タンパク不足であるということです。
これは私自身がそうでしたし、私がうつの復職プログラムでグループワークに一緒に参加していた方々にも共通していました。
さらに、現在うつ病を患っているかたの食事内容や血液検査データからも、これが当てはまっています。
食事内容に関しては個体差や生活様式を考慮しなければならないため、具体的な食事法に関してはここでは割愛させていただきます。
はっきりと言えることは、精神疾患を根本的に改善・治すためには、糖質量を減らし、タンパク質を取り入れていくことが不可欠ということです。

この糖質過多+タンパク不足を指摘し、うつ病を始め様々な疾患が治った症例を毎日のように提示してくれているのが、三石先生の分子栄養学の理論を実践されている、先の藤川先生です。

精神疾患をはじめ、あらゆる病気を克服するにあたって、藤川先生のご著書やFacebook・ブログはぜひ読んでいただきたいです。精神疾患に限らず、あらゆ病気が治っています。↓

●精神科こてつ名誉院長のブログ

精神科医こてつ名誉院長のブログ
kotetsutokumiさんのブログです。最近の記事は「癇癪が酷い5歳女児(画像あり)」です。

●藤川徳美:Face book  https://ja-jp.facebook.com/tokumi.fujikawa

世の中に様々な健康情報がある中、私が病気を治すにあたってこの分子栄養学を重視している理由は、治ったという結果がでているからです。
どんなに有名な論文で、どんなにメディアで名の知れた医師が「〇〇の研究では△△が有効です」と言ったところで、本当に治っている症例がどれくらいあるでしょうか?

本当に治ったかどうか

これが重要ではないでしょうか。

皆「症状を緩和したい」のではなく「治したい」のですから。

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