私がうつ病から脱却できた大きなきっかけは、トラウマがあったことに気づけたことであり、それは臨床心理士さんのおかげでした。
私は心療内科に通っていたのですが、良くなっては悪くなるを繰り返していただけだったのです。
今思うと、基本的に心療内科でやっていることは薬を出して経過をみる「対処療法」なので、「治る」ことが出来なかったのは当然なのですが。。
(この対処療法に関しては心療内科に限らず、医療機関にかかること全般的に言えるのですが、今回は割愛させていただきます。)
心療内科のクリニックに5年通っていましたが、その間、クリニックに在籍していた心理士さんにお世話になろうと思ったことはありませんでした。
というより、カウンセリングを受けるという発想がなかったのです。
医療職であっても専門外だと、自分のこととなると、見えないことはたくさんあるもので。
母の勧めでカウンセリングを受けることになったのですが、「お金がかかる」ことも敬遠してしまった理由でした。
「毎週○○○○円かかる。しかもカウンセリングを受けて、本当に効果があるのだろうか。でも苦しい。今はとにかく何とかしたい。」
藁にも縋る思いで心理カウンセリングを受けることにしたのです。
思っていた通り、カウンセリングを受けて最初は「これって意味あるのかなぁ」といった感じでした。それでも「受け続けることが大切」とは認識していたので、2回目、3回目と継続。
そして3、4回目のカウンセリングで変化が起き始めました。
心理士さんとの対話を重ねることによって、自分の内にある深い心理が浮き彫りになってきていたのです。
これがプロのなせる技でしょう。
どう考えても、私は心理士さんと “おしゃべりしていただけ”。
でも私が気づかない内に、心理士さんは私の奥底にあるものに、そっと触れてくれたのです。
3,4回目のカウンセリングで私がうつ病を発症した時の職場の話をした時、心理士さんは私の目をしっかり見て、力強くこう言ってくれました。
「ちーぼーさん、それはれっきとしたパワハラだったんですよ。あなたは被害を受けていたんです。自分を責める必要は全くないんです。」
そう言われた瞬間、頭の中が真っ白になり、私の中で光が見えたのです。
「あぁそうだったんだ。これまでずーっと、感じていた〝怖い〟って思ってたものって、コレだったんだ。自分のせいじゃない。もう、自分を責めなくていいんだ。」
何と言ったら良いのか、心の中にある大きな凍てついた氷が溶かされていくような感覚でした。
これでトンネルを一気に抜けたわけではなかったのですが、5年間暗闇の中を歩いていた自分にとってこのカウンセリングで光が見えたことは、本当に救われた瞬間でした。
トラウマを抱えていた私にとって、うつ病からの脱却するには臨床心理士さんの力が不可欠であったことは間違いありません。
臨床心理士さんに〝トラウマ〟を指摘してもらえなければ、根っこにある問題がずっと残っていたのですから。
一般的に、金銭的にも気持ち的にも、心理士さんにコンタクトをとることはとてもハードルが高いと思いますが、私のように〝トラウマ〟からのうつ病発症に至っている方は、気づいていないだけで、実はとても多いのではないかと私は思っています。
うつ病に至る背景は人それぞれであり、該当しない方ももちろんいると思うのですが、
自分が気づいていない好ましくない環境や状況、生育歴等がうつ病発症に繋がっている可能性もあるので、
心療内科で医師と数分しか話していない
薬を処方してもらっているだけ
の方は、ぜひ心理カウンセリングを受けてみることをお勧めしたいです。
(カウンセラーさんと信頼関係を築くまでに時間を要したり、カウンセラーさんの技量・カウンセラーさんとの相性があることを留意しておくと良いです)
もし、カウンセリングを受けてみたいけれど、やはりハードルが高くてコンタクトしづらいと感じていたら、お気軽にお問い合わせからご相談ください。(初回30分無料です)